肝炎の漢方治療


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肝炎というと、すぐ思いつくのが肝機能検査です。
肝機能検査はGOTGPTの事です。
これらは、肝臓にある酵素です。
通常は肝臓の中にあります。
もし、肝臓の細胞が破壊されると、この酵素が血液中に流れ出して、血液中のGOTやGPTの量が多くなります。
つまり、GOTやGPTが高いという事は、肝臓の細胞が壊されているという事です。
ここで、大切な事があります。
肝臓の細胞を壊すのはウイルスではないという事です
ウイルスをやっつけるために、身体の抗体が肝細胞を壊すのです。
つまり、GOTやGPTが高いという事は、免疫が充分に働いているという事です。
ただし、この時は肝臓の細胞もどんどん壊されている状態です。

 
ウイルスと抗体の関係

 1.ウイルスと抗体がどちらも多い場合
    ウイルスと抗体の間で激しい戦いがおこります。
    多くの肝細胞が破壊され、肝機能の数値は悪くなり、時に黄疸がおこります。
    漢方的には湿熱という状態がおこります。
    清熱利湿作用のある漢方薬などを用います。

 2.ウイルスが多く抗体が少ない場合
   ウイルスに対抗するだけの抗体が無いので、肝機能の数値はあまり高くなりません。
   しかし、確実にウイルスの量は増えていきます。
   免疫を高める漢方を使いますが、あまり急に免疫をあげると、1のタイプになる事もあります。


 3.ウイルスが少なく、抗体が多い場合
   ウイルスは抗体によってどんどん減っていきます。
   抗体が多いので、肝機能の数字は抗体が少ない時よりもやや高くなります。
   しかし、ウイルスが無くなれば、肝機能の数字も正常になり、治癒します。
   これは理想的なタイプです。

 4.ウイルスも抗体も少ない場合
   潜伏した状態です。
   症状は殆どありません。
   しかし、ウイルスは存在しているので、
   身体の状態が悪い時などに急にウイルスが増える事もあります。

漢方薬を決める時は、ウイルスの量と抗体の量だけでなく、体質のさまざまな問題を
考慮してお薬を決める必要があります。


小柴胡湯と肝炎の問題

  肝炎というと小柴胡湯というくらいよく用いられました。
  しかし、小柴胡湯には身体を乾燥させるものが多く配合されています。
  小柴胡湯を長く続けていくと、体内の栄養液が不足して陰虚という状態になっていきます。
  陰虚の状態で、さらに小柴胡湯を続けると、もっと乾燥が進み、間質性肺炎など
  いろいろな病気を引き起こす事になります。
  なお、中国では肝炎に小柴胡湯は殆ど用いられていません。